ChatGPTに入力した内容を、モデルの改善に使わせたくない場合は、個人用ワークスペースの「Improve the model for everyone」をオフにします。ここで最も大事なのは、学習利用をオフにしても通常チャットの履歴は残ることです。
履歴を残しながら学習利用だけ止めたいなら「Improve the model for everyone」をオフ。履歴にもメモリにも残したくない会話は「Temporary Chat(一時チャット)」を使います。メモリは別の設定です。
この記事では2026年8月9日時点のOpenAI公式ヘルプと、個人用ChatGPTの設定画面で表示項目を確認し、学習利用・履歴・一時チャット・メモリ・削除の違いを整理します。画面名はアカウントや段階的提供で変わる場合があります。
学習利用をオフにする手順
- ChatGPTを開き、プロフィールメニューから「Settings(設定)」を開く
- 「Data controls(データコントロール)」を選ぶ
- 「Improve the model for everyone」をオフにする
この設定をオフにすると、新しい会話はモデル改善に使われません。一方で通常の会話はチャット履歴に残るため、後から開き直せます。設定はアカウント単位で反映され、同じアカウントで使うWebとモバイルに適用されます。
4つの設定は役割が違う
| 操作 | 履歴 | モデル改善 | メモリ | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
| 学習利用をオフ | 残る | 新しい会話を使わない | 別設定 | 履歴は必要だが改善利用を止めたい |
| Temporary Chat | 表示されない | 使わない | 参照・作成しない | 一度限りの相談 |
| Memoryをオフ | 通常は残る | 別設定 | 今後の個人化を止める | 過去情報を回答に反映させたくない |
| チャットを削除 | 消える | 学習設定とは別 | 保存済みメモリは別途削除 | 履歴そのものを消したい |
Temporary Chatは「履歴を残さない会話」
Temporary Chat(一時チャット)は、履歴に表示されず、メモリを参照・作成せず、モデル改善にも使われません。ただし安全上の目的でコピーが最大30日保持される場合があります。カスタム指示が有効なら、その指示は引き続き適用されます。
つまり、学習利用オフは「通常の履歴を使い続ける設定」、一時チャットは「その会話を通常の履歴や個人化から切り離すモード」です。機密性の高い情報を入力してよいという意味ではありません。パスワード、本人確認情報、未公開の顧客情報などは入力しないのが基本です。
Memoryをオフにしても学習利用は止まらない
Memoryには、明示的に保存された情報を参照する「Reference saved memories」と、過去の会話から役立つ情報を参照する「Reference chat history」があります。これは回答を個人化する仕組みで、モデル改善の設定とは別です。
保存済みメモリを完全に消したい場合、設定でメモリを削除するだけでなく、その情報を書いた元のチャットも削除する必要があります。逆に、チャットだけ削除しても保存済みメモリが残ることがあります。
会社の情報を扱うなら個人向け設定だけに頼らない
個人用のFree・Plus・Proでは、自分でデータコントロールを確認します。ChatGPT Business・Enterprise・EduやAPIでは、組織向けデータは既定でモデル訓練に使われないとOpenAIが説明しています。ただし、所属組織の管理者設定、保持方針、接続アプリへの送信は別に確認が必要です。
料金プランごとの違いはChatGPT料金プラン比較、無料版とPlusの判断はChatGPT無料版とPlusの違いで整理しています。
データを書き出してから整理する方法
削除前に手元へ残したい場合は、Settings → Data controls → Export dataから書き出しを依頼できます。公式ヘルプでは、Free・Plus・Proと対象のEduワークスペースで利用でき、準備に最大7日、届いたダウンロードリンクの有効期限は24時間とされています。Business・Enterpriseの書き出しはこの個人向け手順の対象外です。
目的別の選び方
- 履歴は残したい:「Improve the model for everyone」だけオフ
- その会話を履歴にも残したくない:Temporary Chat
- 過去情報による個人化を止めたい:PersonalizationでMemoryをオフ
- 保存済み情報を完全に消したい:メモリと元チャットの両方を削除
- 会社の機密情報を扱う:組織契約と社内ルールを確認し、個人アカウントへ安易に入力しない
よくある質問
学習利用をオフにすると回答の品質は下がりますか?
この設定は会話をモデル改善に提供するかを決めるもので、現在の会話でChatGPTが入力を読んで回答すること自体を止める設定ではありません。
過去の会話も学習対象から外れますか?
設定変更後の新しい会話が対象です。過去に提供されたデータの扱いを個別に巻き戻す操作ではありません。必要ならプライバシーポータルで権利行使の方法を確認してください。
一時チャットなら何を書いても安全ですか?
いいえ。一時チャットは履歴・メモリ・学習利用を抑える仕組みですが、最大30日の安全目的の保持や、GPTのActionsなどを通じた第三者への送信は別です。送信先のプライバシーポリシーも確認してください。
公式情報
- Data Controls FAQ
- How your data is used to improve model performance
- Temporary Chat FAQ
- How “Reference saved memories” works
- Exporting your ChatGPT history and data
まとめ
学習利用を止めたいだけなら「Improve the model for everyone」をオフにすれば、通常の履歴は残せます。履歴やメモリにも残さない単発の会話はTemporary Chat、過去情報による個人化を止める設定はMemoryです。3つを同じものとして扱わず、目的ごとに選ぶのがポイントです。
