OpenAI Decisions APIとは?料金・Responses APIとの違い【2026年】

OpenAI Decisions APIがpredicate、choice、scoreの3種類で判断結果を返す図 AI・Webサービス
OpenAI Decisions APIの3種類の型付き回答

OpenAI Decisions APIは、文章・画像・JSONを見て「条件に当てはまる確率」「候補のどれか」「基準に沿った点数」を返す、開発者向けのAPIです。2026年10月22日に一般提供へ移りました。ChatGPTの画面に追加された新しいボタンではなく、アプリや業務システムへ組み込んで使います。

この記事では、2026年10月23日時点のOpenAI公式ドキュメントを基に、料金、3種類の回答、Responses APIとの違い、向く用途、制約を整理します。灯台セレクトではAPIを実行せず、公開仕様を確認してまとめています。

結論|文章を作るAPIではなく「判断を返すAPI」

項目2026年10月23日時点
提供状況一般提供
エンドポイントPOST /v1/decisions
対応モデルgpt-6-lunaのみ
入力テキスト・画像・JSON・会話履歴
回答predicate・choice・score
質問数1回のリクエストで1〜400問
料金短いコンテキストの通常入力は100万トークンあたり0.10ドル

先に使い分け:分類・振り分け・採点ならDecisions API、自由な文章や独自JSON形式の生成ならResponses API、ツール実行の依頼ならfunction callingが基本です。

Decisions APIで返せる3種類の答え

predicate:条件に当てはまる確率

「商品写真に破損が見えるか」「問い合わせ内容は返金条件に合うか」のような、はい・いいえで表せる条件に向きます。答えは0〜1の確率です。最終的に自動処理する境界値は、誤判定の影響を考えて利用側が決めます。

choice:用意した候補から選ぶ

問い合わせを「請求・技術・配送・その他」に振り分ける、といった順序のない分類に使います。選ばれた値に加え、各候補の確率とconfidenceが返ります。候補に当てはまらない入力を受け止めるため、「その他」のような逃げ道を用意する設計が安全です。

score:順序のある基準で採点する

不具合の深刻度を「見た目だけ・回避策あり・作業不能」のように並べて評価します。2〜10段階の基準を定義でき、結果は各段階の確率を反映した数値になります。

Responses APIとの違い

目的選ぶ仕組み出力の特徴
条件判定・分類・採点Decisions API確率・選択肢・スコア
文章作成や独自形式のJSON生成Responses API+Structured Outputs指定したJSONスキーマや文章
外部ツールを呼ぶ判断function callingツール名と引数

Decisions APIは説明文を長く生成するためのものではありません。固定された判断を速く返し、その結果を使って利用側のプログラムが振り分けや確認待ちへの移動を行う設計です。OpenAIはResponses API経由のLunaと比べて約10倍速いと案内していますが、これは用途を限定したAPI同士の比較であり、すべての処理が10倍速くなる意味ではありません。

料金|出力トークンの課金はない

短いコンテキスト・Standard100万トークンあたり
通常入力0.10ドル
キャッシュ済み入力0.01ドル
30分キャッシュ書き込み0.125ドル
12時間キャッシュ書き込み0.25ドル
出力Decisions APIでは課金なし

通常入力なら10万トークンで0.01ドル、1000万トークンで1ドルが目安です。ただし、272Kを超える長いコンテキストは入力単価が上がり、地域処理には割増が適用される場合があります。質問部分はキャッシュ対象の共有入力に含まれず、キャッシュを使うには再利用する共通部分が1024トークン以上必要です。料金は変更されるため、実装前にOpenAI API料金表を確認してください。

正式提供で増えた機能

  • 1回の質問上限がベータ時の200問から400問へ増加
  • 構造化データを文字列へ変換せず、input_jsonで入力可能
  • 質問ごとに画像を置き、共通の証拠と比較可能
  • 共通入力のプロンプトキャッシュに対応
  • GPT-Liveからのネイティブ呼び出しに対応
  • 組織単位の使用量レポートに対応

会話履歴やfunction callの結果も判断材料にできます。音声そのもの、ファイルID、過去レスポンスのitem referenceは未対応です。音声アプリでは、音声を扱うGPT-Liveの仕組みとDecisionsを組み合わせ、話している途中の振り分けや確認に使う構成が考えられます。

向いている用途・向かない用途

向いている

  • 問い合わせの担当部署振り分け
  • レビュー対象の優先順位付け
  • 写真の破損チェック
  • 文書の関連性判定
  • 評価基準に沿った採点

向かない

  • 記事やメールの文章作成
  • 自由形式の長い説明
  • 任意のJSONスキーマ生成
  • 複数段階の判断を1回で完結
  • 人の確認なしで重大処理を確定

前の回答に依存する次の判断は、別のリクエストに分けます。また、確率やconfidenceが返っても、それだけで正確性が保証されるわけではありません。実データで誤検知・見逃しを測り、重要な処理ほど人の確認へ回す境界を設ける必要があります。

データ管理と提供地域

公式ガイドでは、対象となる顧客にZero Data Retention(ZDR)とHIPAA対応を提供すると案内しています。データレジデンシーは対応するAPI地域で利用でき、地域内処理は米国と欧州に対応します。契約や対象条件があるため、機密情報を扱う場合はデータ管理の公式ガイドを確認してください。

導入前の確認手順

  1. 答えをpredicate・choice・scoreのどれで表せるか決める
  2. 人が正解を付けた実データを用意する
  3. Playgroundで質問文と候補・採点基準を調整する
  4. 誤判定の損失を基に自動処理の境界値を決める
  5. 確認待ちへ回す条件と監査ログを用意する
  6. トークン量、キャッシュ、地域処理を含めた費用を見積もる

モデルの得意分野や速度だけで選ぶと、APIの役割を取り違えやすくなります。高難度の生成や推論が必要ならGPT-6 Astraの特徴、日常的な開発作業とのバランスならGPT-6.1 Solの位置づけもあわせて比較してください。ChatGPTの業務向け画面機能を探している場合は、ChatGPT Workの解説が別の入口です。

よくある質問

ChatGPTで使える新機能ですか?

いいえ。開発者がアプリや業務システムへ組み込むOpenAI APIの機能です。ChatGPTの契約とは別に、APIの利用設定と従量課金が必要です。

Responses APIより常に優れていますか?

いいえ。固定された判定・分類・採点には向きますが、文章生成や独自JSONの生成はResponses APIの担当です。目的で使い分けます。

1回で複数の質問を送れますか?

はい。共通の入力に対して最大400問を送れます。ただし、前の答えによって次の質問を変える場合は別リクエストに分けます。

公式情報

確認日:2026年10月23日。料金、対応モデル、上限、提供地域は変更される可能性があります。

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